日本でも教師による体罰が問題になっているようですが、ひと昔、教師による体罰はごく当たり前に行われていました。「小さな家」ではネリーの弟のウィリーが学校で鞭の罰を受けていました。「パイオニアガール」にも、教師による体罰が描かれています。
農閑期に学校へやってくる男たちは、トラブルを起こしにやって来るだけで、教師も手を焼いていたました。ローラとメアリーに詩の暗証を教えてくれたリード先生は当時、十六歳。頑強な男たちよりも小柄で年下でしたが、先生の方がいちまい上手だったようです。
ある日、先生はトラブルを起こす男の隙をついて、彼を自分の膝に腹ばいにさせ、クラス全員の前でお尻をペンペンしました。もうみんな、お腹を抱えて大笑い。噂は村中に広まり、その男も仲間たちも、もう学校へ来なくなりました。
アメリカの「農場の少年」の書評を読むと、「体罰の記述があるので気をつけるように」、「子どもにふさわしくない箇所がある」と書かれています。「農場の少年」には、トラブルを起こす男を教師が鞭を使って学校から追い出す話があるからです。
その教師は、友人の仇をうつためにその学校へやってきた、と聞いたことがあります。本当の話かどうかわかりませんが、友人は生徒に大ケガをさせられたか、そのケガがもとで亡くなったかしたそうです。