経済的なこともあり、インガルスはバーオークから引っ越したかったのですが、家賃の支払いで大家さんの合意を得られないとわかると、なんととうさんは夜逃げを決行しました。ローラが真夜中に起こされると、荷物はすっかり馬車に運び込まれていて、真っ暗闇にまぎれてインガルスはバーオークを後にしたのです。
「パイオニアガール」でとうさんは、大家さんを「老いぼれの成り金ドケチ」と呼んでいました。こんな言葉遣いをするとうさんは、出版作品からは考えられません。つかおうとしても、かあさんがさえぎるでしょう。「パイオニアガール」の注釈を担当するパメラ・スミス・ヒル氏は、「出版作品のチャールズ・インガルスは、実在よりもロマンチックでより大きな人物に描かれている」と述べています。
でも、好きだな、そんなこと言うとうさんも、夜逃げするとうさんも。