バーオークからウォルナットグローブに戻ると、インガルスは町の人々からあたたかく迎えられ、知人宅に間借りして落ち着きました。
とうさんは町に土地を借りて肉屋さんを始めました。とうさんと商売の組み合わせはあまりピンときませんが、けっこう繁盛したようです。各家庭で屠殺しても、春や夏には肉の保存ができません。冷蔵庫がなかったとき、近隣が協力し合って、順番に屠殺して肉を分け合うこともあったそうですが、ウォルナットグローブではなかったようです。冬になって屠殺の時季がくる前に肉屋さんはたたんだようです
ローラはウォルナットグローブのような新しい町が好きで、とりわけ楽しみだったのが、金曜日の夜の綴り方競争。「この楽しき日々」にはデ・スメットで行なわれた綴り方競争が描かれていますが、ウォルナットグローブでも同じような催し物があったようです。あるいはウォルナットグローブの綴り方競争を「この楽しき日々」に描いたのかもしれません。離婚が悲しいものだと知ったのも、このころでした。
町の文芸会はとても楽しかったようで、「小さな家」の出版以前にワイルダーは文芸会の思い出をエッセイにつづっています。