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PGH キャップ&フローレンス・ガーランド DK12

ローラの学校の先生だったフローレンス・ガーランドは、1880年当時、18歳で、デ・スメットの公立学校の最初の教師でした。その学校は資材も労働も、町の人々のボランティアによってたてられたもので、先生の給料はひと月に20ドルでした。 フローレンスは1887年に材木商だったチャールズ...

2014年2月18日火曜日

PG35  春のラッシュ

「シルバーレイクに岸辺で」には、春のラッシュが始まり、インガルスの暮らしていた測量技師の家がホテル代わりになって、入植者を迎える話があります。「パイオニアガール」によると、かあさんの右腕だったローラは、おさんどんだけでなく、メアリの面倒もみたりして、ほんとうにクタクタになるまで働いていたのが十分過ぎるほどに伝わってきます。
いくら春と言ってもまだ雪があるくらい寒かったので、入植者を外へ放り出すわけにはいかなかったこともあったのでしょう。現代は満室ならホテル側は冬でも客を断れますが、 昔は断りませんでした。凍え死んでしまうからです。インガルスが入植者をみな受け入れたのは、そういう事情があったのかもしれません。


デ・ スメットの町ができる前、ウォルナットグローブの教会の牧師だったオルデン牧師はシルバーレイクにやってきて、インガルスの暮らしていた測量技師の家で礼拝をおこなってくれました。そのオルデン牧師の紹介で、新しく出来たデ・スメットの町へやってきたのが、ブラウン牧師でした。
ブラウン牧師は、数年後に、ローラとアルマンゾの結婚式をあげてくれた牧師です。でも、不潔で、品がなく、だらしなくて、ローラは嫌いでした。ブラウン牧師は教会を組織するためにやってきたと思われていましたが、「パイオニアガール」によると違ったようです。
現在の北米では聖職者のトラブルやスキャンダルがあとをたちませんが、昔も似たようなものだったようです。ちなみに実在のオルデン牧師は、妻子を捨てて駆け落ちしたそうです。


春のラッシュには土地泥棒もやってきました。「シルバーレイクの岸辺で」には、土地泥棒に開拓農地を盗まれないように、インガルスが開拓農地へ引っ越す話があります。そうしたのは、入植者の一人が、彼の開拓小屋に潜んでいた土地泥棒に殺されたからです。「パイオニアガール」には、そうなった経過や犯人への憤りも描かれています。