「長い冬」によると、アルマンゾとローラが出会ったのは、ローラとキャリーが町へ買い物へ行った帰りに近道をしたら、干し草を積んでいるワイルダー兄弟にあったとなっています。でも、「パイオニアガール」では別の機会に出会ったとなっています。
実在のアルマンゾは、ワイルダーよりも10歳年上でした。ワイルダーは執筆の際、幼な妻と間違われるのを憂慮していたので、アルマンゾの年齢が出版作品で引き下げられているのは、そういう理由かもしれません。
ワイルダーとアルマンゾが一緒に出掛けるようになったとき、二人は15歳と25歳で、今なら問題になりかねませんが、当時のデ・スメットの人口は百人あまり。男女が出会える機会も限られていましたし、アルマンゾはワイルダーの中に、年齢よりも大人びたものを感じていたのかも知れません。また、当時の16歳は、もう子どもではなくレディ扱いでした。
ですからシリーズを執筆中、レインはワイルダーに、「今の子供たちは昔と違って精神年齢が低いからそれを念頭において執筆するように」とアドヴァイスしていました。