ローラは自分たちの結婚式をあげてくれたブラウン牧師を、不潔で、品がなく、だらしないと嫌っていました。「パイオニア・ガール」によると、ローラはブラウン夫人も好きではなかったようです。教会の出版物の原稿を書くのに忙しくて、身なりにかまわず、家の中も雑然としていると、否定的に描いています。
けれども、後年、農業紙に掲載されたワイルダーのエッセイは、ブラウン夫人の家事能力や身なりを否定的に書きながらも、「文筆家だった夫人は原稿執筆に忙しかったので、一見しただけで判断はできない」といったようなことを、たしか述べていたような気がします・・・・・。
「小さな家」のかあさんは、いつもローラとメアリーに、ファッショナブルではないけれど、きれいに洗濯した服を着せていました。実在のワイルダーも、マンスフィールドのダウンタウンへ出かけるときは、いつも「よそいき」のドレスを着て、きちんとしていたようです。
でも、ワイルダーの娘のレインと小学校で一緒だった同級生は、晩年のインタビューで、レインのことを「だらしなかった」と評していました。アメリカで出版されているものを読んでも、友人に忠告されるほどの浪費家でしたが、彼女はあまり身なりに構わなかったような印象を受けます。