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PGH キャップ&フローレンス・ガーランド DK12

ローラの学校の先生だったフローレンス・ガーランドは、1880年当時、18歳で、デ・スメットの公立学校の最初の教師でした。その学校は資材も労働も、町の人々のボランティアによってたてられたもので、先生の給料はひと月に20ドルでした。 フローレンスは1887年に材木商だったチャールズ...

2015年3月1日日曜日

PGH スター夫人 IW3

ある日、ローラが学校から戻ると、隣人のスター夫人がかあさんと話をしていました。スター夫妻には二人の娘がいましたが、二人とも大きくなって家を離れてしまい、夫人は寂しくてたまらないから、ローラを養女にくれないか、そうしたら娘のように可愛がるから、という話でした。夫人の夫は医師でしたから、経済的にはインガルスよりも余裕のある生活をしていたはずです。でも、かあさんが微笑みながら、ローラなしではやっていかれません、と告げると、夫人は肩を落として帰って行ったそうです。


バイ版の「パイオニアガール」では、このエピソードに下記が付け加えられています。
「ローラは安心した。でも、それ以来、スター夫人のことを想うと奇妙な感情におそわれた。とうさん、かあさん、メアリ、キャリー、グレイスがいなければ、自分はローラ・インガルスという自分自身でいられなくなってしまうというものだ。夫人が自分を家族から引き離そうとしたことを、できるだけ早く忘れてしまいたいたかった」
 ワイルダーがほんとうにそう思ったのか、それとも話を面白くするためにつけ加えたのか、わかりません。注釈には何も書いてありません。


でも、 「はじめの四年間」でボーストさんに娘のローズを馬と交換して欲しいと頼まれたとき、ワイルダーは、あのときのかあさんの気持が、心から理解できたでしょう。